『Salvation ――救済―― 』 の翻訳を少しだけ更新しました。Here is the new and very short part of the translation of Salvation.
スラッシーな内容に、ご注意ください。Please be warned of slashy contents.
Author: Isis様 (
isiscolo)
Rating: 18禁 (NC-17)
Pairing: Snape x Draco (その内リバあり)
Previous:
これまでのお話Summary:
あらすじ ===
このスラッシュの翻訳は、原作者のIsis様 (
isiscolo) のご許可をいただいて掲載しております。
原作はこちら:
http://hieroglyfics.net/hp/salvation.htm ===
[ << ] [ Main ] [ >> ] 十二月になるとパンジー・パーキンソンは、小さな金剛石(ダイヤモンド)の指輪を見せびらかして、誰彼構わず捉まえては、学期が終わったらマーカスと結婚するのだと触れて回った。「ごめんなさいね、ドラコ」とパンジーはスリザリンの長食卓で甘えた声を出した。「私がいないからって、寂しさのあまりやつれたりしないでね」
「ふん、やつれるもんか」
「学校中の女の子が、こいつと寝たがってるってのに」ブレーズは少々妬ましげな響きを隠さなかった。
「私は違うわ」とトレイシーが言う。
「そうだな。君はテリーに、すっかりご執心だもんな」トレイシーがレイブンクローの男子に夢中になっているというのは、スリザリンの食卓における共通の話題である。ドラコは、会話が、自分の恋愛からトレイシーのそれへと移っていったことにひどくほっとした。それは誰とも――取り分けスリザリンの同寮生とは――論じたくない話題だった。
そういえばあれはもう一年もまえのことになるのか、とドラコは独り考える。当時、彼はパンジーと一年ほど付きあっており、初体験――処女と童貞同士の初体験――は、ぎこちなかったが、それでも、それはとても気持ち良かった。これこそが自分の求めていたものだ、とさえドラコは思ったのである。降誕祭のユール・ボールの事件が起こるまでは。
ドラコとパンジーは、魔法で暖められた庭に出て、他の恋人たちに取られていない物陰を探していた。雑木林の窪みを見つけたドラコはパンジーを陰に引っ張りこみ、首筋に唇を押しあて、ローブに手を掛けた。そのときパンジーが首を伸ばして、城の脇の暗がりを見やりながら言ったのである。「あそこにいるのって、ネビル・ロングボトムじゃない?」
「あっちからは見えないよ、パンジー。大丈夫だってば」ドラコは夢中で、彼女の服に手を滑りこませながら言った。パンジーが驚いたような短い叫び声を上げたとき、ドラコは初め、自分のせいで痛い思いをさせてしまったのかと思った。が、彼女の視線を追って壁際に目を遣ったとき見てしまったのだ。ネビル・ロングボトム、そしてジャスティン・フィンチ-フレッチリーを。
「うわ、気持ち悪っ……!」とパンジーはドラコに囁いた。しかしドラコは上の空だった。彼はネビルが、もう一方の少年のローブに手を滑らせながら、ゆっくりと跪くのを見ていた。そして、ネビルの髪に絡められたジャスティンの手を……。ネビルがジャスティンのズボンの噛み合わせを下ろすのを……。ネビルがまえ屈みになり、相手の少年の勃起を口に含むのを……。ドラコはすでにジャスティンと同じくらい硬くなっていた。そして二度と、パンジーの身体が自分を満足させることはないと悟った。
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