Salvation Ch. 1 >1

Jan 31, 2006 20:24



『Salvation ――救済―― 』 の翻訳第一弾です。
Here is the first part of the translation of Salvation.

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このスラッシュの翻訳は、原作者のIsis様 (isiscolo) のご許可をいただいて掲載しております。
原作はこちら: http://hieroglyfics.net/hp/salvation.htm
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「お入り、お入り」アルバス・ダンブルドアは訪問者に椅子を勧めた。

「面談をご承諾くださいまして、ありがとうございます」セブルス・スネイプはローブを整えながら座る。「少々気がかりなことがありまして――」

「我々にとっても、彼らにとっても、君が最善を尽くしてくれると確信しておるよ」

スネイプは目を眇(すが)めた。ダンブルドアが読心を働くのはこれが初めてではない。そして校長はまさにまた、スネイプの心を読もうとしていた。

「セブルス、驚きに値することではないぞよ。今や権力に返り咲いたヴォルデモートは部隊を集結しておる。当然新しい……血……を、加えたがっておるじゃろう」

「彼らはまだ子供です」

「魔法使い、じゃ」

「彼らはあまりに若く、容易に感化されてしまいます」魔法薬学教授は噛みつくように言った。

「では君が、彼らを感化する者になるのじゃ。責任重大なのは分かっておる。しかし、君にスリザリンの寮監に留まって欲しいと頼んだのはなぜか、考えたことはあるかね」

スネイプは刺々しく笑った。「意地の問題ゆえかと推測しましたが。デスイーターたちに――裏切り者が自分の子供らを教育することに我慢がならないデスイーターたちに――屈しないということが……」スネイプの瞳が不意に燃えあがる。「なるほど。これもまた騎士団の任務の一つというわけですか」

「まさにそのとおりじゃ。成人しない限り、ヴォルデモートは彼らを引きいれることはできん」

「親の示した道筋を辿る者は、まずもってその道から逸れませんよ」

「しかし、幾人かは救済可能じゃ」ダンブルドアはスネイプの目を見据えて言う。

沈黙のなか、スネイプは読心術を使わずとも、ダンブルドアが何を考えているのか分かった。半月眼鏡の奥からこちらを注視する聡い瞳、懸念と憂慮を示す額の皺、年老いた唇の微かな笑み、それら全てが雄弁に物語っている。スネイプは無愛想に椅子を引き、ローブを翻し扉へ歩んだ。

つまるところ、自分は嘗て、救済されたのだ…… 。

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A/N:

短いながら、初めの部分をアップ出来て、感慨深いです!
これからの翻訳も頑張るぞ! p(^_^)q

I am glad that I have posted the first part, though very short, at last.
Thinking of the translation that lies ahead makes me feel exited!

Lala

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