ホントにしょうもない妄想なんで、怒らない人だけよんでね。
「もしも、古代ギリシャにショーンとかヴィゴとかオーリとか……が生きていて、『友愛』なんか実践しちゃったらどうなるかしらん」妄想。まったくもって、お話の体裁になってません。が、お話にする予定もないので、メモ書きのまま書いてしまいます。
先日、古代ギリシャ展にいったですよ。
そうしたら、皆様ご存知の通り「成人男性が若者と特別な関係になる」っていうアレを、壺に描かれた絵とか色々な展示物で示してるわけですよ。(アーニャさんにもついったで教えて貰った)運動場(ギュムナシオン)は年長者と若者の出会いの場でもあり、弓を構えたエロス像が「いい出会いと発展がありますように☆」って飾ってあったとか。
古代ギリシャの運動はマッパなので、スポーツ観戦する年長者はいやらし目線で見てたわけですね。当然。
背面座位でやってる絵(それを外から覗いてるおっさんまでいる・笑)とか、贈り物(鳥とか鹿とか)を若者に渡す年長者や臨戦態勢で脚を絡ませてる二人とか、そういったものが描かれた壺をながめて、「彫刻に比べて線が稚拙で照れが感じられるな〜、ち」とか思っていました。あの赤い地に黒い線の絵もデザイン的ではあるんですが……きっと彫刻やレリーフに、リアルで美麗でかつエロなのがあったに違いない。見たかった!
さらに「年長者が攻め、若者が受け」っていう決まりもあったそうで、「えー、うそーん」とか思ったり。
「ショーンが年長者だったら、絶対、受けだよ」とか(笑)。わたしの脳内って本当に腐りきってます。
と、言うわけで、乏しい知識かつ思いつきで、ショーンやヴィゴなんていう名前をギリシャ風にアレンジする手間もかけずに思いついた妄想メモ。
貴族のショーンは遠縁の若者、オーランドのエラステースとなる。美形でやんちゃなオーランドを心配して、親戚がショーンに頼んだからだった。ショーンも「そろそろ」と思っていたので、オーリに申し込んだ。エローメノスがいるのは「一人前」って感じだからね。
オーランド(十七、八の設定ね)は、ショーン小父さん(三〇前後かな)が好きだったから、もちろんOK。
最初のHは、色々な人に知らせる意味もあって(?)、ギュムナシオンの一画で……だったんだけど、一回戦終わって調子が出てきたオーリが「もっと」とおねだりし、「ちょっと待って」とか情けないショーンをいじくり回すうちに自分がする側に回っちゃう。実は、オーリは、「どうせなら自分がショーンをいただく」つもりだった。
ショーンは十代の頃はすごい美形で、超高嶺の花だったけど、元老院の実力者・ブライアンのエローメノスとしてがっちり囲われていた、というのは有名な話。ブライアンの最後のエローメノスとして何年も(それは異常な長さ)拘束され、他の男はもちろん、同年配の少年とのおふざけもなかった、ということをオーリはきいていて、興味があった。
それで、チャンスを逃さずすかさず下克上してしまったオーリ。
ところが、ブライアンはショーンを「開発」したけれど、殆ど実際はいたしていなかったので、ショーンはあっという間にオーリとのセックスに夢中になってしまう。(ショーンがされる方ね)
オーリは自分の企みがうまくいったのが自慢で、悪友のカールも呼んで三人でしたりもするわけ。(もちろん、ショーンがされる方)
ぐったりフラフラになったショーンを、屋敷に送っていって、オーリはさらに遊びに出かけてしまう。で、悪友の割にはまじめなカールは「介抱しなくちゃ」って、ショーンに付き添ってる。
召使いにお酒とか果物とか運ばせて、自分が食べさせたり、はてはショーンの妻が実家に帰っているのをいいことに添い寝までしちゃったり、かなり役得な一晩を過ごした、翌朝。
午前中の会議(ショーンが議長をつとめる商工会議所かなんかの定例連絡会)を、「病気」でパスし、ショーンが家でうだうだしていると詩人のヴィゴがやってくる。
「午前の会議をサボっただろう」
「どうして部外者のきみが知ってるんだ」
「『ショーンが来ないから即解散した』って、きいた……ところで、本当に顔色が悪いな」
「ああ、ちょっと、昨夜いろいろあって」
……何かを感じたらしいヴィゴに問い詰められて、オーリに下克上されたことを白状するショーン。
「きみ……男はいやだったんじゃないのか、ショーン」
ヴィゴはなぜか、ものすごーくむっとしている。
「ああ、自分がエローメノスだったころは、ちっとも楽しくなかった。ブライアンもあれさえなければ、いい小父さんだったんだけど。他の連中もそんなもんだったんだろう?」
「あんたよりは楽しんでたよ」
「オーリをあんな辛い目に遭わせなくないと思ったからしたことだったんだけど」
「辛いどころか、大いに楽しんでるようだな」
「あー、若者を『善』に導く役のはずなのに……」
頭を抱えるショーン。
けれど、ヴィゴはとっても冷たい。
「きみにも、自分が『堕落のもと』になってる、って、理解出来てるんだな……」
「せめて、オーリだけとつきあうことにしよう」
「それはどういうこと?」
「カールに『おれはあなたのエローメノスにはなりません。愛人になります』と一方的に宣言された」
……失言に気づいても、もう遅い。3Pの件、カールとの件もしゃべらされるショーン。
「きみには、つくづく呆れたよ、ショーン」
帰ってしまうヴィゴ。
その後、食い下がるカール(これがまた、いい子なんだ)を何とか押し止めて、そうは言っても下克上のままオーリとつきあってるショーン。ともかくオーリが「ショーン大好き」なので、上手くいってると周囲には思われる。下克上されていることを他の人に知られたら、とても体裁が悪いので、その辺は隠しているが、だいぶ居心地悪いショーン。
受けのセックスは楽しいけれど、オーリのことを余り欲望の対象としてはみれない。あくまでも「かわいい親戚の子が社会的に困らないように、エッチはぬるく、処世術を教えて、あとは良縁で結婚できるように口をきいてやる」くらいの目でしかみてない。
オーリは「若くて美しい時期に、この時にしかできないロマンティックな関係を」と思っているので、ショーンの歯切れの悪さが不満。恋愛じゃないけど、それよりも高尚で深いもの、とか言われる「友愛」を台無しにしている、と、ショーンをなじる。
ショーンはヴィゴにはすべてを話してしまっているので、ときどき悩みをきいて欲しいとも思ってる。しかし、ヴィゴはなぜか機嫌が悪くてショーンと口をきいてくれない。(ショーン以外には、この意味はわかるでしょう)
このあと、一悶着、二悶着あって、ショーンがヴィゴとくっつく話が読みたいなあ。(書かないのかよ)
ヴィゴはショーンとは昔からの知り合いで、少年時代は密かにショーンを好きだった。でも、ブライアンのせいで近づくこともできなかった。そのうえ「ショーンは男が好きじゃない」と思っていた。とはいえ、ヴィゴも美形だったから、素敵なエラステースがいたし、そのほかに男女問わず恋人もいて、ちっとも困ってはいなかった。
月日が経ち、大人になってから知ったショーンの意外な一面に驚きつつも、流されっぱなしのショーンに立腹。
ショーンはショーンで、オーリ、カールだけでなく、リジとか色んな子に殺到されて、段々変わっていく。
そして二悶着くらいあって、ショーンがヴィゴを口説いて(豆受けだけど)、ゴールイン……っていう話、楽しそうだなあ。
「その日を摘め(Carpe diem カルペ・ディエム)」なんてタイトルを思いついたけど、これ、ホラティウスだからローマの詩句だわ、残念。
このお話、古代ギリシャの知識もないし、恋愛もの苦手なわたしには手に余るけど、読みたいなあ。きっとエロばっかりだよ。
メモの上に、オチすらなくてサーセン。