Dec 31, 2007 16:30
ActorRPS,AU(K.U/D.W)
Disclaimer: Lies!
九死に一生を得たとか、絶体絶命なんてことは世の中にそうあるはずはない。
だが、彼は今まさにそんな気分だった、もちろん後者の方だ。
確かに飲みすぎた気もするが、まさかこんな事態になろうとは思いもよらなかったのだ。
“頼むよ・・・マジで”
情けない気分に苛まれる彼の傍らで黙って見詰めるブルーの目は冷ややかだ。
「カール」
不意に声をかけた男は焦るその肩に手を置いた。
“頼むから慰めの言葉なんかかけないでくれ。俺を不能者にしたくないなら!”
内心叫び出したい気持ちを押えつつわずかに顔を上げ男へ視線を投げると、かけらほども笑いの気配のない青い目とぶつかった。
「代わろうか?」
その言葉の意味するところを、彼は肩にある手が加わえてくる力で知らされて、背中にひやりとしたものを感じた。
“神よ!”
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ジンさん宅のdrabble特集初参加の小品です。テーマは「絶体絶命」。
そんなテーマで思いつくことと言えばやはり焦りまくるKとクールを通り越したつめた~い視線のDでしょう。
それでこんな小ネタが飛び出した次第でありました。