Time with you whom there was too little chapter2の日本語版です。
第2章「鏡の変化」
大広間で夕食を終えたハリーは、寮の寝室へと向かった。
トランクの中にしまってある 割れた鏡を取り出して、ベッドに腰掛けた。
グリモールド・プレイス12番地で、別れ際にシリウスから渡されたものである。
(シリウス… 僕がだまされなければ、あなたはあんなことにはならなかった…。あなたと過ごせた時間は、あまりにも短かった…)
一瞬、その鏡に何かがうつったように見えた。
ハリーは鏡のかけらを手に取り、じっと見つめた。
特に変化はない。
ハリーは鏡をトランクの中にしまい、ふたを閉めた。
夜。
ハリーはベッドに横になり、目を閉じた。
しかし、安らかな眠りにはならなかった。
神秘部での出来事が、悪夢としてよみがえったのだ。
「シリ…ウス…… 僕のせいで、ごめんなさい…」
ハリーの頬を涙が伝う。
そして、数分後。
「…リー… ハリー… ハリー」
自分の名前を呼ぶ声が聞こえ、ハリーはゆっくり目を開けた。