Peace&Smile Carnival ライヴレポート
多くの人気バンドを抱える音楽事務所、PS COMPANYが1月3日、10周年記念のイベント“Peace&Smile Carnival”を日本武道館で行なった。当日はスタンド席が360度開放され、1万3千人を動員しての大盛況。
武瑠(SuG)
鋲(SCREW)
開演時刻の16時になると同時に、まずはオープニングアクトのSuGが登場。一番手という重圧にめげず、元気でフレッシュなパフォーマンスを展開。ポップでメロディアスなサウンドを中心に、ボーカル・武瑠も場内をさわやかに盛り上げた。オープニングアクト2番手はSCREW。彼らは、瞬時に会場をハードでダークな雰囲気に変え、ヘヴィーなライヴをみせる。ボーカルの鋲が「ついてこい、武道館!」とあおり、その後は硬派なステージングで、短い時間ながら持ち味を存分に発揮した。
一志(Kagrra,)
続いてはいよいよ本編。本編の最初に登場したのはKagrra,。メンバーがそれぞれ着物を思わせる衣装に身を包み、バンドの核ともいえる“和”と融合したロック・サウンドで存在感を見せつけた。1曲目の「恋綴魂」から、ボーカル・一志の振る扇子に合わせ、会場のあちこちで扇子が舞う。琴をフィーチャーした聴かせる楽曲では、観客をグッと引き込み、演奏が終わると拍手が起っていたのが印象的だった。
景夕(Kra)
続いてはKra。ボーカル・景夕が奏でるグランド・ピアノの音色にのって、他のメンバーがステージに登場。ライヴで盛り上がる定番曲を含め、シングル曲「雨音はショパンの調べ」では弾き語りも聴かせてくれた。ラスト曲の「ブリキの旗」は、彼らのライヴにおけるマスト・ナンバー。ここでは観客を巻き込んだ大合唱が起こり、暖かい空気の中でのシメとなった。
将(アリス九號.)
3番手はアリス九號.。1月14日発売のアルバム『VANDALIZE』の1曲目「the beautiful name」をオープニングに選んだ彼ら。曲を知らない人も多かったはずだが、ボーカルの将はノビノビと壮大なナンバーを歌い上げた。その後はもちろん、アップテンポなナンバーを盛り込み、各メンバーが広いステージを動き回って華やかさを演出した。
ルキ(the GazettE)
4番手はthe GazettE。彼らはメンバー全員が羽織袴という正月らしい衣装で登場し、場内を沸かせる。そして、1曲目の「Filth in the beauty」から、場内の熱さはさらに上昇。通常のライヴ同様の激しいプレイがくり広げられた。ボーカルのルキも「揺らせー!」「やれんのか!」と観客をあおる。ラスト曲の「LINDA~candy dive pinky heaven~」ではアリーナの客が通路にはみ出るほどの熱狂ぶりだった。
雅-miyavi-
そして、ラストに登場したのは、所属事務所の最古参、雅。彼のバンドはDJにドラム、ダンサーにヒューマンビートボックスという個性的な編成。しかし、合間にはしっかりと弾き語りや表情豊かなギターソロで聴かせ、かと思えば「阿呆祭‐アホまつり‐」や「勝利のV-ROCK」など、観客を巻き込む盛り上げチューンでエンタメ魂を発揮、懐の広さもアピール。一方、モニターに歌詞を映し、歌に込めたメッセージを伝えようとする姿勢には心打つものが感じられた。
最後は、出演者全員がステージに呼び込まれ、各バンドの代表者によって鏡割りが行なわれる。さらに、シメは全出演者と会場一体になってのジャンプ。新年にふさわしいイベントは、各出演アーティストが今後にかける意気込みや、ファンへの感謝が伝わる内容だったと思う。出演者も観客も、バンドシーンにおける09年の幕開けとしてふさわしい新春のお祭りだった。そして、各アーティストの今後の活躍にも期待したい。
Source:
ZY.Excite